競馬の公正確保と安全統括機関 (HISA)

2020年に関連法案が米国議会を通過したことにともない、競馬の公正確保と安全に関する統括機関 (HISA)は創設されました。同団体の設立意義は、米国全土に対し、統一された競馬の品位と安全を導入することにあります。

HISAデータベースへの登録

HISAルールの特徴的な点として、登録制度が挙げられます。競馬に携わる人員で何らかのライセンス下にあるものは、政府のデータベースに登録されていることが義務付けられます。これら一連の登録手続きは、まるがいレーシングがあなたに代わり執り行いますが、そのためには皆様の詳細な情報が必要となります。つきましては今後、まるがいレーシングから記入を求められた書類がございました際には、何卒すべての項目を埋めていただくよう、お願い申し上げます。

HISAデータベースへの登録対象者:馬主、調教師、騎乗者、騎手、厩務員。馬匹も登録対象です。

医療記録

以下を明示した、過去30日間の医療・投薬記録を提供してください:薬品名、活性成分名、投薬量、投薬方法(経口・注射等)、投薬日

併せて、以下を含む、当該馬匹が受けたことのあるワクチン接種の記録を英語にてご提供ください。

最後に獣医検査を受けた日付

Coggins Test (馬伝染性貧血の免疫拡散試験)

Encephalitis Vaccine (日本脳炎ワクチン)

Rabies Vaccine (狂犬病ワクチン)*

Tetanus Vaccine (破傷風ワクチン)*

Influenza Vaccine (馬インフルエンザワクチン)

Rhinopneumonitis Vaccine (鼻肺炎ワクチン)

*狂犬病と破傷風のワクチン免除書類は、米国に一時的に滞在する場合に使用できます。

医薬品使用ルール

また、2023年1月1日には全米を横断的にまたぐ、統一された医薬品使用ルールが導入される予定です。これらについては、その詳細が判明次第、こちらのウェブサイトに掲載いたします。

HISA競馬の禁止された薬物

これらの薬物は、米国の競馬での使用が完全に禁止されています。このリストを注意深く確認して、以前に投与した薬が薬物検査で陽性反応を示すリスクにさらされていないことを確認してください。

HISA競馬の規制されてる薬物

これらの薬物は米国では競走馬に使用することが認められているが、レースに近いところで投与するには限界がある。 このリストを注意深く確認して、以前に投与した薬が薬物検査で陽性反応を示すリスクにさらされていないことを確認してください。

サプリメントおよび食品添加物の承認

日本から持ち込む予定のすべてのサプリメントおよび飼料添加物の全成分リストを作成してください。 これには競馬公正・福祉部門(HIWU)の承認が必要です。

HIWU は、汚染の可能性があるため、お客様が使用する製品について明確な回答を与えることはありません。 彼らは常に「自己責任で使用してください」と言います。

ここで見られる例では、製品名と原材料の横に各品目の写真が表示されています。 ただし、HIWU では、製品のパッケージのすべての文章があるの部分の写真も要求しています。英語の成分リストと一緒にお送りください。すべての写真が鮮明で読みやすいことを確認してください。

パッケージに「医薬品のような表示」がある場合、HIWU がサプリメントを「禁止物質」として宣言する可能性があることに注意してください。

いずれかのサプリメントが禁止された場合、IRT は米国で購入できる可能な限り類似した製品を見つけるのに役立ちます。 代わりのサプリメントが見つかるかどうかは保証できません。

今後数か月間、私は HIWU と連携して、米国で使用できる承認された日本のサプリメントの一般的なリストを作成する予定です。新しいサプリメントは遠征前に提出することができますが、新しいサプリメントが自動的に受け入れられることは保証できませんのでご注意ください。

使用可能な蹄鉄の種類

使用可能な蹄鉄の種類についても、同時期に大きな変革を迎えます。米国競馬から、いわゆるスパイク鉄は排除され、ダート競馬で前蹄の使用が許されるのはフラット(類似品:Queens Plate)、もしくは2mm までのアウターリムの蹄鉄だけ。2mmまでのスパイクの蹄鉄を使わず。)。ダート競馬で後蹄の使用が許されるのはフラット、もしくは4mm までのスパイクかアウターリムの蹄鉄(類似品:Low Toe(4mm), Outer Rim/Level Grip(4mmまで))。芝競馬では一切のスパイクは許可されず、使用する蹄鉄はフラット(類似品:Queens Plate)であることが求められます。これらの要件を満たしている限り、好きなブランドを使用できます。以下の写真の例を参照してください。

2022年夏以降、米国ではHISAが制定した規則に則った鞭(写真を参照)のみが使用を許可されることとなります。また、許容される最長の長さは30インチ(76.2 cm)です。

現在、条件を満たした鞭は1社(www.rydersup.com)でのみ製造されており、その価格はひとつ95ドルです。なお、米国内では発注から配達までに10日前後(つまり、日本への配達にはそれ以上の日数)を要している模様です。注文に際しお好みの長さ、硬さ(しなやかさ)、色等がございましたら、まるがいレーシングまでお知らせください。手配のお手伝いをいたします。

昨年、「ProCush Flat Race Whip」も、上記のGT360と一緒に米国のレースでの使用が合法であるとの判決が下されました。 ProCushシリーズのこの特定のバージョンのみが許可されます。ご注意ください。

鞭使用に係る違反行為、ならびに、付随する罰則についての詳細は「騎手」ページでご確認ください。

ヘルメットおよび防護ベスト

ヘルメットおよび防護ベストについても、同時期に新たな規則が導入されます。使用の許可された道具一式については、一覧をご覧ください。なお、道具のいかなる部分にも手を加えることは許されず、付随するタグやラベルなどもそのままにされている必要があります。

認可されているヘルメット(重要な更新2022年7月1日)

  • アメリカ基準:

    • ASTM F1163

  • ヨーロッパ基準:

    • EN-1384

    • PAS-015

    • VG1

  • オーストラリア/ニュージランド基準:

    • AS/NZS 3838

    • ARB HS 2012

  • Snell Equestrianの基準:

    • Snell 2001

認可されている保護ベスト(重要な更新2022年7月1日)

  • アメリカ基準:

    • ASTM F1781-08

    • ASTM F1937

  • ヨーロッパ基準:

    • BETA:2000 Level 1

    • EN 13158:2000 Level 1

  • Shoe and Allied Trade Research Associationの基準:

    • Jockey Vest Document M6-3

  • オーストラリア基準:

    • Standard 1.1998