中東のロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー

2024/2025年のロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービーのシリーズでは、ヨーロッパのロードシリーズにUAEダービーが追加されました。ヨーロッパ/中東のロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービーと名称が変更されました。そして2025/2026年ケンタッキーダービーロードシリーズでは、同シリーズにポイントレースが3つ追加され、そのうち3つは中東で開催されます。ヨーロッパのレースは日本馬にとってほとんど影響がありませんが、中東での新レースの追加は、日本馬がケンタッキーダービーに参加しやすくなることを確信しています。そのため、今後はこのシリーズを「中東ダービーロード」と呼ぶことにします。

レース情報

このシリーズの終了時に最も多くのポイントを獲得した2頭の馬がケンタッキーダービーに招待されます。

1月下旬:UAE2000ギニー 1600m ポイント:20-10-6-4-2

2月中旬:サウジダービー(G3) 1600m ポイント:30-15-9-6-3

2月下旬:ドバイ・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービーS 1900m ポイント:20-10-6-4-2

3月下旬:UAEダービー(G2) 1900m ポイント:100-60-30-15-10

UAEやドバイを拠点とする 3 つのレースはすべて、ドバイのメイダン競馬場で開催されます。

このシリーズのポイントは、ジャパンのダービーロードまたは米国のダービーロードのポイントと合算することはできません。

どうすれば参加できますか?

サウジダービーとUAEダービーはどちらも招待レースです。出走するには、ノミネートを提出し、レースへの招待を受ける必要があります。これらの招待イベントには通常、主要な費用の大部分をカバーする強力な補助金パッケージが付属しています。

UAEギニーとドバイRTKYDステークスは招待レースではなく、ドバイレーシングカーニバルの一部です。ドバイレーシングクラブと補助金パッケージの交渉は可能ですが、馬はいくつかのレーティング要件を満たす必要がある可能性があります。ただし、これらのレースは招待が不要で、出走頭数も少ないため、出走ははるかに容易です。これらのレースで好成績を収めると、後にUAEダービーへの招待を受ける可能性があります。

これらのレースの登録手続きに関する詳細については、公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルまでお問い合わせください。スタッドブックは、サウジアラビアジョッキークラブおよびドバイレーシングクラブと直接連携し、登録、招待、初期書類手続き、補助金パッケージの手配を行っています。

ドバイからアメリカへ重要な準備

ドバイへの遠征後に(日本へ戻ることなく)米国へ転戦する可能性が僅かながらでも存在するのであれば、必ず以下の手順を踏んでください。

輸送会社に対し、米国転戦の可能性を伝えてください。そうすることで、ドバイ到着後にEmirates Racing Authority (ERA) がExport Permit(輸出許可証)作成に必要な量の採血を行う動機づけとなります。

輸送会社に対し、遠征馬のワクチン接種履歴を開示してください。これは、現地到着後に急ぎワクチンを接種する等の不必要な混乱を避けるためです。できる限り、日本を発つ前にすべてのワクチン接種が行われていることが望ましいと考えます。

ドバイから米国へは、サプリメント類を含む一切の飼料が持ち込めません。米国到着後に必要なものが揃っていないという事態を避けるためにも、輸送会社を通じてInternational Racehorse Transport (IRT) と協議してください。

まるがいレーシングに対して、申請書類の提出をお願いします。これらは、米国における各種ライセンス取得に際し必要となります。なお、ドバイワールドカップ開催前に提出いただければ、その後のプロセスがよりスムーズに運びます。また、これら申請書類は「書類ダウンロード」ページから取得可能です。

米国へ直接転戦する可能性のある遠征馬は、指定された虫除けスプレーの使用、ならびにチェックシートへのサインが求められます。なお、当該スプレーはERAより無償で提供されます。

米国へ転戦される厩舎スタッフの方々は、ESTA (https://esta.cbp.dhs.gov/esta) の申請を忘れずに行ってください。この米国電子ビザの申請サイトは日本語表示にも対応しており、入力は数分で完了します。

まるがいレーシングならびに米国競馬場は、宿泊先の手配に関し最大限のお手伝いはいたしますが、すべてのご希望には添いかねることをご承知おきください。また、米国への転戦(遠征)が決定事項となる以前の宿泊先確約はいたしません。

ドバイ出発前に、すべてのタック類はERA職員の手により消毒されます。写真を参照してください。

米国へ転戦する馬匹は、米国へ帰国する米国調教馬と同じ便に乗り合わせることとなり、その目的地はシカゴ、もしくはルイヴィルです。そして、米国到着後には24時間に及ぶ隔離検疫措置(詳細は米国の遠征馬の準備ページを参照)が待ち受けます。

4月の米国は時に寒冷です。防寒着の持参を推奨します。なお、米国到着後に「お買い物ツアー」を組むことも可能です。

滞在中の詳細については「アメリカ滞在中」ページをご覧ください。

ご質問等がございましたら、お気軽にまるがいレーシングまでお問い合わせください。3月中はドバイに滞在しておりますが、普段と変わらず、連絡は取り合えます。

ドバイ到着前に為すべきこと:

1.          輸送会社に対して米国への転戦可能性を示唆

2.          ワクチン接種履歴が米国必要要件を満たしているかの確認

3.          (輸送会社を通じて)IRTと米国滞在中の飼料ならびにサプリメントについて協議

4.          各種米国ライセンス申請に必要な書類への入力と提出

米国転戦決定後にドバイで為す(為される)こと:

1.      ERAによる採血

2.      虫除けスプレーの噴霧とチェックシートへのサイン

3.      ESTA(米国電子ビザ)申請 (https://esta.cbp.dhs.gov)

4.      タック類の消毒