騎手

全国の鞭の使用ルール

鞭の使用について

騎手は、次の目的においてのみ、競走において鞭を使用することが出来る:

  • 馬の集中力を持続させ、馬と騎乗者の安全を確保するための使用

  • 馬の全能力を発揮させるための使用

ご注意:騎手もしくは調教騎乗者は、調教において鞭を使用することは安全を確保するだけです。追い切りで使えません。

鞭の使用は、次のような場合認められる

  • 馬の後躯部に対し計6回以下の使用および、連続2回以下の使用。鞭の使用から少なくとも2完歩は馬の反応を待つこと。

  • 騎乗者が両手で手綱を持ち馬の首に触れている状態で、馬の肩を軽く鞭で打つこと。

  • 馬に鞭を触れさせることなく、鞭を見せる・しならせること。

  • 騎乗者と馬の安全確保のための使用。

次のような鞭の使用は認められない

  • 騎乗者の手首が自身のヘルメットより上にあがっている場合

  • 馬の後躯部または肩以外の部位に対しての鞭を使用すること

  • 馬体にケガを負わせる/外傷を残すような鞭の使用

  • 反応がない馬に対して繰り返し鞭を使用すること

  • レースで、最高の着順が得られた後に鞭を使用すること

  • 危険を避けるための場合を除き、レース前もしくはレース後に鞭を使用すること

  • 危険を避けるための場合を除き、毎年4月1日より前に行われるレースにおいて、2歳馬に対し鞭を使用すること

  • 他の騎乗者もしくは他馬に対して鞭を使用すること

※騎手が鞭を持たずに騎乗する場合は、出馬登録時にその旨申請を行う必要があります。申請された情報は公式レーシングプログラムに掲載され、競馬場内の放送でアナウンスされます。

180 日間の期間内に複数の違反があった場合

180 日間の最初の違反以降の各違反については、現在の違反に関連する罰金と停止日数に、過去 180 暦日内のあらゆるクラス (クラス 1、2、および 3 の違反) の累積違反数を掛けます。次の例は、この規則の適用を示しています:

  • 以前の違反 1 回 + 現在の違反 = 罰金 x 2、現在の違反の停止日数 x 2

  • 以前の違反 2 回 + 現在の違反 = 罰金 x 3、現在の違反の停止日数 x 3

  • 以前の違反 3 回 + 現在の違反 = 罰金 x 4、現在の違反の停止日数 x 4


州ごとの騎手規制

各州には騎手が知っておくべき他の規則もあります。以下のリンクをクリックして下さい。

カリフォルニア州のルールはこちらご下さい。

ケンタッキー州のルールはこちらご下さい。

ニューヨーク州のルールはこちらご下さい。


騎手および調教助手の安全装備に関する規則

ドバイ、サウジアラビア、韓国といった他のアジア諸国とは異なり、アメリカの安全基準はヨーロッパや香港と同様に非常に高い水準です。渡航前に、装備がアメリカの規則に適合していることを必ずご確認ください。騎手は騎手控室で装備の検査を受ける可能性があります。アメリカの安全基準を満たしていない装備を使用していることが判明した場合、罰金が科せられる場合があります。調教助手の方は、新しい装備を購入する前にケイトまでご連絡ください。

防護ベストについて

防護ベストについても、同時期に新たな規則が導入されます。使用の許可された道具一式については、一覧をご覧ください。なお、道具のいかなる部分にも手を加えることは許されず、付随するタグやラベルなどもそのままにされている必要があります。

米国では、騎手がデサント製の安全ベストの使用は認められていません。下記のいずれかのベストをご購入ください。デサント製のベストを着用しているところを発見された場合、HISAから罰金を科される可能性があります。

認可されている保護ベスト(重要な更新2026年6月1日)

  • アメリカ基準:

    • ASTM F2681-08

    • ASTM F1937

  • ヨーロッパ基準:

    • BETA:2000 Level 1

    • EN 13158:2000 Level 1

  • Shoe and Allied Trade Research Associationの基準:

    • Jockey Vest Document M6-3

  • オーストラリア基準:

    • Standard 1.1998

一般的に使用されているベスト


ヘルメット

ヘルメットについても、同時期に新たな規則が導入されます。使用の許可された道具一式については、一覧をご覧ください。なお、道具のいかなる部分にも手を加えることは許されず、付随するタグやラベルなどもそのままにされている必要があります。

米国では、騎手がアライ製のヘルメットの使用は認められていません。下記のいずれかのヘルメットをご購入ください。アライ製のヘルメットを着用しているところを発見された場合、HISAから罰金を科される可能性があります。

認可されているヘルメット(重要な更新2022年7月1日)

  • アメリカ基準:

    • ASTM 1163

  • ヨーロッパ基準:

    • EN-1384

    • PAS-015

    • VG1

  • オーストラリア/ニュージランド基準:

    • AS/NZS 3838

    • ARB HS 2012

  • Snell Equestrianの基準:

    • Snell 2001

一般的に使用されているヘルメット


承認された鞭の種類

2022年夏以降、米国ではHISAが制定した規則に則った鞭(写真を参照)のみが使用を許可されることとなります。また、許容される最長の長さは30インチ(76.2 cm)です。

米国では、以下の鞭のみが使用可能です。これらのいずれかをお持ちでない場合は、購入する必要があります。購入できない場合は、ケイトがG360を貸し出しています。


バレットの手数料

アメリカでは、すべての騎手がバレットにお金を払うことが求められています。騎手は、獲得した賞金総額の2%をバレットに支払う準備をする必要があります。2% は、獲得した賞金総額からすべての経費(遠征の経費、エージェント手数料、日本の税金など)を差し引いた後に計算されます。賞金を獲得しなかった場合は、鞍 1 つにつき 25 ドルを支払ってください。

レース前にチップとして十分な現金を用意できれば、それは素晴らしいことです。もし用意できない場合は、騎手はバレットの連絡先を入手し、後でチップを送金できるようにする必要があります。

英語ではこれをチップと呼びますが、これは必須のサービス料金です。これは、私たちが伝統的にチップと考えるものではありません。バレットに支払いたくない場合は、自分でギアを準備して掃除することが必要になります。


医療カード

騎手には、防護ベストの内側にMedical Cardを忍ばせる義務があり、このカードには非常時に医者が必要とする、以下の内容が英語で記されている必要があります。

-Medical Conditions(病状)

-Previous Injuries(過去の負傷履歴)

-Drug Allergies(特定薬物に対するアレルギーの有無)

-Current Medication(現在処方されている薬物)

健康証明とベースライン脳震盪テスト(SCAT5)

米国で乗馬する前に、SCAT5 ベースライン脳震盪検査を受け、基本的な健康状態を証明する証明書を取得する必要があります。特に骨折など、これまでのすべての怪我のリストと、その怪我が発生した時期を記載してください。自国でこれを行うことができない場合は、競馬場で検査を行うことができますが、レースに乗る前に完了している必要があります。

クリアランスの手紙

JRAが、当該騎手が自身の管轄下において制裁下にないことを証明する書類です。こちらは、まるがいレーシング、JRA、現地の開催運営担当部署の三者の間で取り交わされる類の書類です。

継続して教育下にあることの証明

この要件は、米国への短期滞在の場合は免除されます。より長期間の運転を予定している場合は、知識に関する試験に合格する必要があるかもしれません。



ESTAかビザか

米国で騎乗する最も簡単な方法は、ESTA を利用することです。ESTA はビザ免除プログラムで、渡航の少なくとも 1 週間前に Web サイトで日本語で申請します。ただし、この免除では米国でお金を稼ぐことはできません。そのため、日本の騎手への賞金の取り分は日本馬主の日本の口座へ送金します。日本の騎手は日本に帰国した際に馬主が支払うよう取り決める必要があります。これにより米国の税金と移民の違反から保護されます。馬主が日本で支払いを行う限り、米国で日本馬に何頭でも乗ることができます。

ESTA を申請する場合は、ここをクリックして申請してください。申請手順の詳細については、ここをクリックしてください。

多くの欧州の騎手がESTAのみを利用して複数の馬に騎乗し、競馬場から直接報酬を受け取っているという実態はありますが、これには将来的な入国審査上の問題が生じるリスクがあり、推奨することはできません。当局による調査の対象となった場合、将来のESTA申請が却下され、米国への渡航資格を失う恐れがあります。こうしたリスクについては事前に警告しておりますので、もし日本以外の馬に騎乗し、米国から直接報酬を受け取ることを選択される場合、それに伴う法的な問題や責任はすべて騎手ご自身の負担となります。

ビザの滞在資格に違反することなく、合法的に他の馬に乗ることを希望される場合は、ビザを申請することをお勧めします。この手続きには相応の費用と3〜4ヶ月の期間を要するため、米国への渡航に先立ち、かなり早い段階から準備を始める必要があります。

騎手が最もよく使用するビザは P1 ビザです。これは 3 年間のアスリートのビザで、3 年間の延長を申請できます。申請方法はさまざまですが、迅速な手続きをお勧めします。迅速な手続きは、書類の提出を手伝ってくれる米国在住のスポーツの弁護士を利用する方法です。申請手続きの開始から終了まで、費用は約 10,000 ドル(ビザ料と弁護士料)で、ドアトゥドア約 3月かかります。最後のステップである領事館での面接の空き状況によっては、それよりも短い時間で済むこともあります。申請は非常に柔軟で、申請手続き中に他の国で騎乗する能力に影響することはありません。私はアメリカ国民なので、競馬場の名前を使ってビザをスポンサーすることもできます。

弁護士料:$6,000

ビザ料:$1,615

特急料金:$2,805 (15日以内に返答を保証)

最初のステップは、弁護士を雇うつもりなら弁護士に支払うことです。弁護士が騎手に代わってすべての書類を提出しますので、私たちはこれをお勧めします。安くはありませんが、プロセスの最後にビザを取得できることはほぼ保証されています。

最初のステップは、騎手のスポンサー(ケイトまたは騎手が選んだ他のアメリカの会社)がフォーム I-129 に記入することです。これは、ビザを申請するための政府からの許可を求めるものです。アメリカ騎手組合も騎手に代わってサポートレターを提供します。

承認されると、弁護士は「フォーム I-797」と呼ばれるレターを受け取ります。次に、記入済みの質問票と、騎手が日本でうまく生活し、働いており、米国に移住するつもりがないことを証明する書類を求められます。騎手が米国から帰国したら再び雇用するつもりだという、一緒に働いている日本の調教師からの手紙、自宅の所有権の証明または賃貸契約書のコピー、出生証明書など。そして、もしあれば、他の国のスタンプが押された古いパスポート、海外遠征や成功に関するニュース記事、統計やニュース記事など日本でのキャリアに関する情報。弁護士は騎手の質問票を使って DS-160 フォームに記入し、騎手にコピーを送ります。

これらはすべて政府に提出され、騎手にはコピーが送られ、米国大使館または領事館で手配する必要がある面接に持参できます。スケジュールが重なる場合は、面接を早める方法があります。

面接が終わってから 10 日以内にビザが取得できる可能性があります。

賞金と米国の税金について

日本でのものとは異なり、米国では上位3着までの騎乗者に対してのみ進上金は支払われ、その比率は賞金額に対して下記のとおりです。なお、4着以下の騎手に対してはRiding Fee(騎乗手当)のみが支給され、その額は競馬場や開催で異なります。

1着: 10% 2着: 5% 3着: 5% 4着以下:Riding Fee(騎乗手当)のみ

アメリカの税金が複雑なので、私のおすすめ、レースでの獲得した賞金は全て合算したものが馬主の口座に一度振り込まれ、そこから日本で騎手に分配していただく形になります。こうすることで、騎手は米国での収入に対する税金を払わずに済みます。

賞金の取り分を米国から直接ご自身の口座へ送金してもらう場合、30%の源泉徴収が適用されます。ただし、会計士に依頼して、翌年にその税金の還付を請求することも可能です。

今後も頻繁に米国でレースに出場する予定があるなら、還付申請と併せて会計士に納税者番号(Tax ID)の取得を依頼することをお勧めします。一度この納税者番号を取得すれば、その後は30%もの源泉徴収をされることはなくなり、毎年会計士に米国の確定申告を依頼するだけで済みます。日米間の租税条約に基づき、実際に追加で納税する義務は生じないはずです。